犬と暮らしていると、ついつい言ってしまう言葉があります。
「ダメ!」
家具を噛んだとき。
拾い食いをしようとしたとき。
入ってほしくない場所に入ったとき。
私もあられと暮らし始めた頃は、何かしてほしくないことがあると、つい「ダメ!」と言っていました。
でも、犬に「ダメ!」と言っただけでは、私たちが本当にしてほしいことまでは伝わりません。
そこで私が意識するようになったのが、
「ダメ」と言う代わりに、今この子に何をしてほしいのかを考えること。
今回は、私があられのしつけを通して大切だと感じた、この考え方について書いてみたいと思います。
「ダメ!」だけでは、どうすればいいのか分からない
例えば、子犬がキッチンに入ってきたとします。
料理中は火を使いますし、犬が食べてはいけない食材を床に落としたりする可能性もあります。
できればキッチンには入ってきてほしくありません。
そんなとき、
「入っちゃダメ!」
と言いたくなりますよね。
でも、犬からすると、
「じゃあ、どうすればいいの?」
という状態です。
人間には「キッチンに入らない」という意味が分かりますが、犬にとっては「ダメ」という言葉だけでは、代わりに何をすれば正解なのか分かりません。
そこで、
「してほしくない行動を止める」のではなく、「してほしい行動を教える」
と考えるようにしました。
キッチンに入ってほしくないなら「おすわり」「ステイ」
我が家の場合、キッチンに入ってほしくないときは、キッチンの入り口で
「おすわり」
そして、
「ステイ(待て)」
をしてもらうようにします。
「ここから先に入っちゃダメ!」
と教えるのではなく、
「ここで座って待っていてね」
という具体的な行動を教えてあげるイメージです。
子犬にとっても、「何をしてはいけないか」だけではなく、**「何をすれば正解なのか」**が分かりやすくなります。
「ここで待っていると、いいことがある!」を作る
もちろん、最初からキッチンの入り口でじっと待ってくれるわけではありません。
そこで大切なのが、成功したら褒めること。
キッチンの入り口でおすわりができた。
そのまま待つことができた。
そんなときには、
「いい子!」
と褒めたり、ごほうびをあげたりします。
これを繰り返して、
「ここで座って待っていると、いいことがある!」
と覚えてもらいます。
すると、「キッチンに入らないように我慢する」というより、
「ここで待っているのが私の正解!」
と少しずつ理解してくれるようになります。
「ダメ」を「○○して」に置き換えてみる
この考え方は、キッチン以外のしつけにも使えます。
例えば、興奮して人に飛びついてしまうなら、
「飛びついちゃダメ!」
ではなく、
「おすわり」
を教える。
玄関から飛び出してほしくないなら、
「出ちゃダメ!」
ではなく、
「待て」
を教える。
何かをくわえてほしくないなら、ただ怒るのではなく、離してほしいときの合図を教えてあげる。
そう考えると、
「ダメ!」と言いたくなる場面は、実は新しい行動を教えるチャンスなのかもしれません。
「どうして分からないの?」ではなく「どう伝えれば分かる?」
子犬のしつけをしていると、
「何回言ったら分かるの?」
と思ってしまうことがあります。
でも、人間の言葉が分からない犬にとっては、「ダメ」と言われても何が正解なのか分からなくて当然なんですよね。
そんなときは、
「どうしてできないんだろう?」ではなく、「どう教えたらこの子に伝わるんだろう?」
と考えてみる。
これは、トイレトレーニングをしていたときにも感じたことでした。
犬が失敗しないように人間が環境を整えて、成功できるように誘導する。
そして成功したら、たくさん褒める。
しつけは犬を叱って行動をやめさせることではなく、人間と一緒に暮らすためのルールを、犬に分かる方法で伝えてあげることなのだと思います。
まとめ|「ダメ!」と言う前に、してほしいことを考えてみる
子犬がしてほしくない行動をしたとき、つい口から出てしまう「ダメ!」。
もちろん、危険が迫っていてすぐに行動を止めなければならない場面もあります。
でも、普段のしつけでは、
「ダメ!」の代わりに、この子に何をしてほしいんだろう?
と一度考えてみると、教え方が変わってきます。
キッチンに入ってほしくないなら、入り口で「おすわり」「ステイ」。
そして、できたらたくさん褒める。
「ここで待っていれば、いいことがある!」
と覚えてもらいます。
犬に「してはいけないこと」ばかりを伝えるのではなく、「こうしてくれたら正解だよ」と教えてあげる。
私もあられとの暮らしの中で、そんなふうに考えるようになりました。
子犬のしつけは、やっぱり試行錯誤。
「ダメ!」と言いたくなったときこそ、愛犬にしてほしい行動を見つけるチャンスなのかもしれません。
